2015年2月10日火曜日

奥伊吹スキー場・日本国滋賀県

今回取り上げるスキー場は、日本国滋賀県の奥伊吹スキー場です。
オーナーの奥伊吹観光(株)が、運営を行っています。

京都大阪三重や西濃から近く、手軽に本格的滑走を楽しめるスキー場です。
昔はダム湖脇の悪路で行くのが大変でしたが、バイパス道路の完成後、アクセスは
飛躍的に楽になりました。
雪道運転の難易度は低い部類のアクセス路だと思います。

眼を見張るような景色が見られる訳ではないのですが、休日の初心者や家族客の
来場が極めて多く、地域で人気のゲレンデです。
キッズエリア充実やセンターハウス新設など、初心者や家族客へのサービスを
厚くする経営方針が垣間見えます。

休日の混雑は必至なので、道路渋滞をさけ、早朝到着の予定を検討しましょう。
中級者以上は上部ゲレンデだけ滑り、昼食も持参の軽食で済ましたほうが
休日は無難です。

悪い点は、リフトの搬送能力と配置です。褒められる設計ではないですね。

クワッドリフトがとても遅い。「日本一遅いけど怒らないで」と看板に書いてます。
しかもマジックカーペット式の凝った機構の乗り場ですが、あまり有効に機能
していないと思います。
乗り易さを考慮したのでしょうが、かえって戸惑ってる初心者を見掛けます。
う~ん、どうなんでしょう?

地形遊びやグラトリを楽しみたい人は、ブナ林かアルペンコースがお勧めなのですが
行くまでのリフトの乗り継ぎがとても多く、不便です。
更に、アルペンはリフトで周回滑走出来ません。コース間の繋ぎが悪い。

天狗岩のリフト中間降り場は、その先の雪付きや強風を考慮した合理的な設計ですが
リフトの速度が遅いのが残念です。

以前斜面が崩落して廃止されたコースもあり、設計時点の詰めの甘さを勘ぐります。

ですが、その欠点を上回る個々の斜面があります。
大規模スキー場ではないのですが、滑り応えがある斜面、滑走感を得られる個性的
なコースがあります。挑戦的な滑走がしたくなる、通好みのするスキー場なのです。

栃の木のスラロームは、短いですが、スピードに乗った滑走が出来ます。
天狗岩はより長く、滑降っぽい楽しみ方ができます。

近年ニューチャレンジというオフピステで最大斜度46度、平均43度の急斜面
コースを開設したのは、志の高さを感じます。
但し急斜面の雪付きの問題ゆえに、閉鎖が多く、私は未滑走です。残念!

で、コブ好きなら、ここは特に満足できるスキー場だと思います。
天狗岩の出だしにピッチの広いコブがあります。
チャレンジの端に1本ラインコブが刻まれてる事も結構あります。
私は先ず、これらのコブで足慣らしをするのが、定番の行動パターンです。

そして何と言っても、チャンピオンです。
モーグル選手伊藤みきのホームゲレンデとして、有名なコブ斜面です。
トリプルリフトで回せる効率の良さと、スキー専用コースなのが、私には好都合です。

晴天の日中なら、そこそこ滑り易い斜面で、楽しいし、良い練習にもなります。
私は一度はノンストップでこの斜面を滑り通したいという野望を持ってるんですが
未達成です。根本的に技術と体力が足りないようです。
う~ん、くやし~!!

人工でなく自然コブなので、エアーを含めたモーグルの一連の流れを練習する事が
出来ないのは、ちょっと残念です。
一応、リフト降り場直下の斜面に、キッカーがあるにはある、って感じです。

チャンピオンは15時を過ぎ日が傾いて日陰になると、カチカチ高難度コブになります。
以前私はチャンピオンでミスって暴走し、前方の女性にぶつかりかけました。
「すみません、大丈夫?」と声掛けたら、伊藤みきさんでした。
ぶつからずに、ホントよかった~(((;゚д゚)))

ちなみに、スノーパークは小規模です。
ペアリフトで回せるので、配置は意外に悪く無いのですが、飛び甲斐あるキッカーが
1つしかありません。
パークの完成度がもう少し上がれば、更に魅力的なスキー場なのですが。

さて、奥伊吹スキー場、如何でしょう。
最長滑走距離約2.5km、標高差約550m、コース面積約60haです。

2014-15シーズンは、2014年12月13日に冬季営業を開始しました。
産経ニュースの記事を一部紹介します。

<引用開始>
同スキー場では今冬、動く歩道を増設するなど初心者向けのゲレンデを拡張。
また、複合施設「センターハウス」を新設し、ゲレンデ内の飲食機能などを強化した。
昨冬は15万1096人が訪れ、3季連続で過去最多を更新中。
同スキー場では「新施設のオープンやゲレンデの整備などで、昨シーズンを上回る
人出を期待したい」と話している。
<引用終了>

設備投資は経営の足枷となりえます。
投資に見合う集客が無ければ、経営は傾きます。
なので、今回のセンターハウス新設はびっくりでした。

奥伊吹観光(株)は、コツコツ型経営です。
毎シーズン少しずつ少しずつ、手を加えてる印象です。
気が付けば、リフト架替、人工降雪機設置、コース拡幅及び新設、なのです。
その堅実さ、あっぱれです。

工事を外部に発注すれば高コストです。
が、奥伊吹観光は、自社で土木工事をするようです。
以前、テレビの番組で社長が言ってました。

「オラが山」を、自分で重機を操作して開拓する。
当初は素人ぽい試行錯誤も重ねたのでは、と想像します。
その開拓姿勢は、ドラマ『北の国から』の黒岩五郎を、連想します。

ですが、単なる純朴な、黒岩五郎ではありません。
3季連続で過去最多の来場者記録を更新中なのですから。
経営センスとしては、徳川家康のような計画性、抜け目なさを連想します。
若い社長に早々に世代交代したのも、強かです。

(*^ー゚)b地道な改善を重ねる経営を、今後も期待します。

……とエールを送って間もないですが、追記します。
2014-15シーズンも来場者数が増えたようです。
京都新聞の記事を一部紹介します。

<引用開始>
滋賀県米原市甲津原の奥伊吹スキー場が16日に今冬の来場客数が昨季の15万1096人
を超え、4季連続で過去最多を更新した。今冬はニーズに合わせた積極的な設備投資が
功を奏し、雪にも恵まれた。営業最終日の4月5日までに16万人の大台を突破しそうだ。
奥伊吹スキー場は地元の奥伊吹観光会社が運営している。今冬には、6億円をかけ450席
あるフードコートやショップ、お土産品コーナーなどがある「センターハウス」(1850平方メートル)を新設した。
他にも2基目となる屋根付きの「動く歩道」115メートルを増設、子どもや初心者
の家族連れに喜ばれている。
<引用終了>


ところで、このブログ記事、ちょっと長文になってしまいました。
なぜなら、私にとって、奥伊吹は特別なスキー場なのです。
子供の頃、此処での泊まりスキーが、年末年始の家族の恒例行事でした。
家族との思い出が、いっぱいのスキー場なのです。

「国設って国直営!スゴイ!」という、子供の頃の勘違い。
当時悪路だった雪道運転での父の頼もしさ。
とても細かった県境沿い尾根コースや、コブのラインが2~3本くらいで、リフト下
だけ位の狭い幅しかなかったと記憶しているチャンピオンの怖さ。
そこを滑る、父の格好良さ。
餅搗き、松明滑走、雪に埋もれる集落の風景、若竹荘の鉄の外階段と蜂の巣……

何もかも皆、懐かしい。(>_<)

時は経ち、友人との思い出も、此処で増えました。
ゲレ食の自販機コーナーの英語表記……
「”SLOT MACHINE”は違うだろ!」と楽しげに憤慨し合った友人。
シーズン券で通ったこともありました。
残念ですが最近、ちょっと足が遠のいています。
ごまラーメン、恋しいです。

ウォータージャンプで知り合った高齢のスキーヤーの方、今も元気にチャンピオンで
格闘なさってるのかな?
私もあの方のように、いつまでも元気に滑りたいものです。


追伸その1
(〃^ー^〃) 当ブログ記事にコメントいただき、ありがとうございます。
あららぎ高原スキー場のクワッドリフトも遅いんですか……
奥伊吹と比べて、どっちが遅いんでしょうね?┓(;´_`)┏
案外、同じ索道製造会社のリフトだったりして!ヽ( =´▽`=)ノ

追伸その2
(〃^ー^〃) その後の事を、ちょっと追記します。
2017-18シーズンは2月に訪問。噂の新建設センターハウスを確認。
当たり前ですが、キレイです。想像よりは小振りな建物でしたが、十分でしょう。
2018-19シーズンは1月に訪問。噂の新改設高速クワッドリフトを確認。
うん、快適なスピードです。足置きも有ってグッド!
リフト券を胸ポケットしまっても、改札オートゲートの反応も良い!
ストレスが無く、満足です。ヽ( =´▽`=)ノ

そうそう、奥伊吹の板置き場、改善されてました!!
たぶん昨季は無かったと思う?!横長長方形格子状のジャングルみたいな棚が
設置されてました。整然と多数の板を置けそうに見えます。
何か、目から鱗、コロンブスの卵です。Σ( ̄□ ̄;)
こんな板置き場、私は他で見た記憶が無いです。
ヽ( =´▽`=)ノ かしこい、奥伊吹!!

……と思ったら、私の訪問の数日後に、マックアース社長も偵察に来てたみたい。
ちゃっかり、アイデア盗む気、満々!!ヽ( =´▽`=)ノ
(*^ー゚)b ええよ、ええよ、お互いパクって、客の利便性を向上してや~~~

さて、個人的目的だった、ニューチャレンジコースは、両日とも閉鎖……
故に、未だに滑走経験無しです。残念。 ┓(;´_`)┏
まぁ、ならば、また来いって感じですかね?!(〃^ー^〃)

全景:奥伊吹スキー場

拡大 斜面 公式 天気

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1 件のコメント:

  1. あららぎ高原のクワッドも、秒速2メーターでおそくて、乗るときにこけそうになった思い出があります。

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