2017年7月31日月曜日

チセヌプリスキー場・日本国北海道

今回取り上げるスキー場は、チセヌプリスキー場です。
北海道磯谷郡蘭越町字湯里に位置します。
オーナーは北海道・後志総合振興局で、JRTトレーディングが運営しています。
当ブログにおける「スキー場オーナー」とは、土地所有者です。

1967年に国民宿舎雪秩父の付帯施設として、スキー場は開業しました。
その後、蘭越町がウワモノの不動産(索道や建物)等を所有して、スキー場を運営
していました。
ですが、施設老朽化に対処する財政の目処が立たず、2013年に休業しました。
2014年12月から15年4月、5000万円での譲渡を公募したところ、それに応募した
会社(MMPリソーシズ)がありましたが、契約には至りませんでした。
2016年、蘭越町は第2次公募を実施し、町所有資産をJRTトレーディングに
1000万円で売却しました。

2016-17シーズン、JRTトレーディングがキャット専用として、スキー場を再開
しました。ちなみに、一日券料金は29,500円でした。
この価格、私個人の感覚では高価ですが、サービスの詳細な内容や現地地形の
面白さ加減を知らないので、何とも評価出来ません。
でもコレくらいの値付けをしないと、キャットスキーの経営は継続出来無さそう
だな……と漠然と思います。(´・ω・`)

さて、そんなチセヌプリスキー場で、問題が生じたようです。
北海道新聞の記事を紹介します。

<引用開始>
蘭越町湯里地区のチセヌプリスキー場を運営するJRTトレーディング(ニセコ町)
がゲレンデを無許可で掘り起こし自然公園法に違反したとして、後志総合振興局
は同社を近く文書で指導する方針を固めた。同スキー場はニセコ積丹小樽海岸
国定公園内にある。
同振興局によると、同社からコースの草刈りの申請があり、これを許可。
先月下旬、現場を確認したところ、重機でゲレンデ下方部分の長さ400メートル、
面積0.46ヘクタールにわたってササが刈られていたが、一部で土地が掘り返され
ていたため作業中止を求めるとともに、土砂の流出を防ぐため掘り起こした
部分をブルーシートで覆うよう指示した。
ゲレンデ脇の登山道も掘り返され、判別できない状態になっていた。
ゲレンデは高さ2メートルほどのササで覆われているが、同振興局環境生活課は
「ササ刈りという範囲を逸脱した行為」と話している。指導内容については
今後詳細を詰めるという。自然公園法によると、無許可で土地の形状変更を行う
ことは禁じられている。
<引用終了>

草刈りと称し、土地を掘削するのは、不可解ですね。(´・ω・`)
コースの面白さ、あるいはキャットの走行路の改良を目論んだのでしょうか?
単なる滑走者目線だと、もしそのような裏の意図だとしたら、一見良い事の
ように感じてしまうかもしれませんが……
やはり、ダメ!!m9( ゚д゚)

ゴルフ場にも言えますが、その地域の災害耐性、治水対策、美観、等など
多岐に渡って影響する可能性がある土地の造成は、法に沿って行うべきです。

で更に、ネットでアレコレ検索すると、キャットを使わない自力登山者の滑走を
禁止して、JRTトレーディングは、登山者とトラブルも起こしているようです。

で更に更に、ネットでアレコレ検索すると……
以下の記述は、私がネット検索で目にした断片的な情報を纏めたものです。
事実誤認があるかもしれませんので、ご注意下さい。

MMPリソーシズがJRTトレーディングを買収したとの報道が有ったのですが
蘭越町議会の議事録にて、それは誤報だと記されてます。
事実は、JRTトレーディングが北海道・後志総合振興局と結ぶスキー場賃貸契約の
保証人に、MMPリソーシズの子会社の代表者がなるとのことです。
ちなみに、MMPリソーシズは、中国系建設会社です。
で、このMMPリソーシズって、5000万円での第1次公募に応募し、最終候補として
残ったけれど、何故か結局契約に至らなかった会社のようなのです。
どうゆう事なのでしょう??

第1次公募に応募しておきながら、土壇場で契約を渋った会社の子会社の代表が
第2次公募に応募して落札した会社の保証人になる。
う~~~~ん……どうも不穏な雲行きです。(´・ω・`)

さて、チセヌプリスキー場、如何でしょう。
標高差約281m、最長滑走距離約1.3km、コース面積約66.42ha?です。
コース面積約66.42ha?と言うのは、純粋なコースでは無く、付帯施設や
駐車場を含む数字だと思われます。

JRTトレーディングは、ニセコ町の外国人オーナーのスキーガイド会社です。
島牧村でキャットスキーを行ったり、ニセコにある宿泊施設を経営する等の
実績があります。この実績が公募落札先の選定において決め手に成った旨が
蘭越町議会の議事録に記述されています。
海外客誘致、休憩所改築を謳い、5年後のリフト更新を目指しているそうです。

オフピステでのスキーという分野を開拓していく会社は、必要だと思います。
外国人の発想や挑戦が、日本の硬直化したスキー業界を変革する力になる事も
あると思います。

但し、あくまで経営は、法に準じ、安全を重視し、地元の理解を得た上で
行われなければなりません。m9( ゚д゚)

さて、少し追記します。
この産経新聞の記事と類似の指摘は、皆さんも目にされた事が有るのでは
ないでしょうか。
ブログ記事投稿時点で、過剰に危機感を煽るのは良くないと思い軽くしか言及
しませんでしたが、外国資本が日本の土地を専有するのは、それなりにリスク
が有る事を忘れてはいけないとは、私も思っています。

全景:チセヌプリスキー場

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